葵(あふひ)の素敵なめぐり逢い

世界文化遺産上賀茂神社で葵を育て文化を伝承する葵の講師「高瀬川薫子」の活動

巡り逢いの陰陽エッセイ

フタバアオイ芽吹く

フタバの間には丸くピンク色の花がついています。 冬の間にきっちり葉や花を形成します。 越冬芽断面図

桃花神事 桃と辛夷

桃の花と辛夷をかざりお祭りをします。ひなまつりは旧暦の3月3日。 古来中国において、西王母という仙人が「三千年に一度実る桃」を漢の武帝に献上した伝説に由来します。そこで桃は長寿や健康のしるしとなりました。 物語に、長寿や、健康、艶やかに美しく…

京都三条大橋平成29年1月15日

蝋梅と小野小町

蝋梅(ロウバイ)の花が咲く季節になりました。 寒い時期、彩がないころ、梅に先駆けて花を咲かせます。 とても香しく透明にちかいロウのような美しい黄色です。 この花を見るといつもおもいだすのが小野小町の歌。 花の色は 移りにけりな いたづらに わが身…

平成二十九年 丁酉

新年明けましておめでとうございます。 今年は丁酉です。 天からふりそそぐエネルギーはおだやかで愛にあふれる気配をただよわせています。人間にとっても一層ありがたいと思う年になるでしょう。 地からのエネルギーは天のエネルギーと相まっていっそ暖かく…

今日から陽に転じる

霊源院の和尚さんにお茶をたてていただきました。 幾重にもしまわれた、木箱からでてきたのは樂5代宗入の茶碗でした。 きょうは冬至。きょうを境に陽に転じものごとがうまく行く。 あったか〜い小豆を食べて寒い冬をのりきます。

上賀茂の森の闇に祈る

上賀茂の森に静かに清らかな鈴の音が舞う。 わたしたちの気持ちもひきしまる。 わたしたちは美しい夜のなかにいる。 今日は満月。提灯を手明りに 感謝の気持ちとともに一年の幸せを祈る。

季節で楽しむ日仏な夜

会館の屋上のテラスは風がとても気持ちがいい。 ここを訪れる時、真っ先にこの場所に来る。庭ではホテルのアミューズがならびおしゃべりなシェフの説明に余念がない。 シャンパンを受け取り、階段をのぼる。 フランスの国旗と京都大学の時計台が一直線。いつ…

ピンと逆立ち

朝早い御所の芝生。きれいに手入れされて気持ちがいい。 無性に逆立ちがしたくなる。ピンと足をそろえてまっすぐに。 きのこの横でやってみた。

うたたね

忘れてはうちなげかるるゆふべかな われのみ知りてすぐる月日を(新古今・恋一・1035・式子内親王) 斎王をつとめた式子内親王。わずか10歳で親元を離れ、神様におつかえした姫。 得意わざはうたたね。ひとり手枕でうたたねしてる。 恋することも想像の中。 …

梅雨と秋雨に逢える ハナオチバタケ

針のような細い足に可憐なピンクいろの透けるようなスカートをはいて、 「なあに」と ななめ10度ぐらいに頭をかしげこちらを見る様子はもうかわいくて仕方ありません。台風の合間。明け方一瞬雨がやんだすきに御苑にでかけ、赤松の下にしゃがんだとき、ピン…

萩の絵羽模様

京都御所の東に梨の木神社がある。きょうは萩祭り。 短冊の文字が雨に濡れて流れていた。 わたしが大切にしている着物がある。 今の時期着るといいんやろな。萩の絵を描いた一重の着物である。 昔、母が絵羽模様やし。と作ってくれた。 袖を通すことなくいつ…

お月さん

会えないときに会いたい人をおもう。

月に住むのは兎OR桂男

かわいらしいお干菓子。月待ちにどれえらぶ?

夏の終わりに 川床

京都の夜はどんな風にうつっているのだろう。 赤い提灯と真っ黒な鴨川に並ぶ男女の影 ほのかな京の香りをどこか遠くで思い出すことがあるんだろうか。

初雁 

9月はじめの日曜日。 初雁。 季節はめぐっています。

上七軒 お初

今日で8月も終わり。お初に寄せていただきました。 御所より北にある花街。上七軒。 もう、明日から9月です。また紅葉にきたいわ。 幣も取りあへず。

雲ヶ畑松上げ 暗闇に現れた「六」の明かり 

なんだかさみしい夏のおわり 京都には五山以外にも山が燃えるところがあります。 雲ヶ畑の松上げです。上賀茂を奥へ奥へと車で20分。 今年は「六」の字でした。 文徳天皇の皇子惟喬親王を祀る神社から勇壮の出谷町若衆が火をもって村人が集まる福蔵院へと走…

ゆらりゆらゆら

繊細で透明感があり、憧れの人。

烏扇草(ひおうぎそう)

昔の人と心かよわす 去年植えたヒオウギソウが扇をひろげました。 祇園祭りの頃 玄関や床の間に飾ります。二人が出会ったあかしとして名も告げず自分の扇をわたし再会の目印にした。 昔の人と心かよわす。

ハンゲショウ

一年の後半のスタートです。通り過ぎるたびに、あっ。と気をひく半夏生。 花が地味なので葉っぱを半分白くして見てもらおうと。

沙羅双樹のえんがわで

朝に咲き夕に散りゆく。 一服のお茶をしっかりかみしめながらいただきました。

てんとう虫

めずらしい。マンションにてんとう虫がやってくるなんて。 そういえば昨日大原で買ったキャベツに大きな穴があいていた。 葵に離してみると絵画のように美しい。 太陽に向かって空高く飛んで。

ミクロの葵

ミクロの花

もののあわれ

はらはらと舞いながら お別れです。 はかなげで いとおしく 美しい。

花いかだ

あなたさんと離れないように 鴨さんがんばって。

椿の風が吹く

春の陽気にさそわれて金戒光明寺から法然院を歩く。 如来のまとう風が吹き、その風でつつまれる。 手をあわさずとも ありがたい。 かの人に吹いた風がまたこちらへと かぐわしく艶っぽく誘う。

一重 昭和わびすけ

数少なきは心深き 枝の下のほう。見過ごすほどひっそりと白く硬くつぼんだ椿が一輪。

アセビ(馬酔木)の花

鳥居の神垂も風になびく。そして馬も鬣をたなびかせ走る。 そしてそれは 木の芽時の風をきってきって振り切って、清めていることなんだな。 アセビ(馬酔木) 馬が酔ってしまう木。 白く筒状の花は愛らしく、馬を魅了するが 食べるとこれが しびれるぐらいに…