葵(あふひ)の素敵なめぐり逢い

世界文化遺産上賀茂神社で葵を育て文化を伝承する葵の講師「高瀬川薫子」の活動

忘れめや葵を草にひきむすび仮寝の野辺の露のあけぼの

これは新古今和歌集式子内親王の御歌です。

どこからの眺めか。詠まれた場所へ行くと見えてくるものがあります。
そこ(仮寝)へは葵の茂るころ参りましょう。
きょうは葵を草にひきむすびを考えてみました。

葵を枕にした。と想像します。葵草を引き、結んで枕にする。
葵祭で神様に葵を供えるときのようにふかふかに葵で枕をつくり、(葵8本を井桁にし中に桂を挿す。これを二枚重ねる)神様と一夜を過ごされる。夜があけるころ、野原に広がるフタバアオイに露が輝いている様子。神聖でありながらほのかに艶やかです。忘れられましょうか。いや忘れられません。