2016-01-29 忘れめや葵を草にひきむすび仮寝の野辺の露のあけぼの 巡り逢いの陰陽エッセイ これは新古今和歌集の式子内親王の御歌です。 どこからの眺めか。詠まれた場所へ行くと見えてくるものがあります。 そこ(仮寝)へは葵の茂るころ参りましょう。 きょうは葵を草にひきむすびを考えてみました。 葵を枕にした。と想像します。葵草を引き、結んで枕にする。 葵祭で神様に葵を供えるときのようにふかふかに葵で枕をつくり、(葵8本を井桁にし中に桂を挿す。これを二枚重ねる)神様と一夜を過ごされる。夜があけるころ、野原に広がるフタバアオイに露が輝いている様子。神聖でありながらほのかに艶やかです。忘れられましょうか。いや忘れられません。