葵(あふひ)の素敵なめぐり逢い

世界文化遺産上賀茂神社で葵を育て文化を伝承する葵の講師「高瀬川薫子」の活動

後水尾天皇御銘「常盤」に巡り逢う


かねてから香りのことに触れたいと思っていました。
山田松香木店の社長から直々にお話をしていただける会があるんだけど。とお声掛けいただき、胸を躍らせて寄せていただきました。
社長が大切に抱えておられた御箱。そっと蓋をあけられ、「常盤」と書かれた たたみ袋を上、下と丁寧にあけられ、中から小指の爪ほどの木のチップをピンセットでとりだされました。これこそ「常盤」あの芸術文化にとても造詣のお深かった後水尾天皇御銘の香木です。わたしたちはなんと、後水尾天皇が利かれた同じ香木の香りを利かせていただいたのです。なんと上品で過ぎたるところのない香りでしょう。わたしは何度も記憶にとめおきました。

和歌に 色かえぬ松も妙なり万代に のきばに匂ふ花もさければ と詠んでおられます。